スイムキャップ(水泳帽子)の生産と日本における市場について

スイムキャップ(水泳帽子), 新規設備

日本の縫製工場業界でもニッチな製造品の1つに、スイムキャップ(水泳帽子)があります。
スイムキャップとは、プールでかぶるメッシュ状の生地の帽子です。

実は弊社は日本では数少ないスイムキャップの生産を得意とする縫製工場なのです。
上の写真は生産中のスイムキャップです。
フロントにネームを書く白い窓がついた、バージョンです。
この写真をみて頂くと分かりますが、弊社ではフラットシーマーで縫製したスイムキャップを生産しています。
このフラットシーマーの縫製がほとんどで、パワーネットと呼ばれるメッシュ生地をオーバーロックで縫うタイプは、おそらく全体の3%ぐらいだと思います。

これもパワーネット生地をフラットシーマーで縫製したスイムキャップです。

もちろん、パワーネット以外にもツーウェイ生地の帽子も縫っています。

このスイムキャップの生産は、けっこうコツが必要です。
というのも生地がとにかく伸びやすいので、それをいかに縫い伸びしないで縫い合わせていくかが難しいのです。

それでは1日にどのぐらい生産しているかと言うと、いまだと4,000枚ぐらいですね。
これはパワーネットのスイムキャップの場合で、ツーウェイ生地を使うと、少し生産量は落ちます。

スイムキャップの副資材は30mmゴムで、弊社では機械で正確に素早く生産しています。

こんな感じでゴムを作るロボットが、弊社には4台(スイムキャップ用が3台、ボクサーパンツ用が1台)稼働しています。
このゴム作りロボットですが、弊社では機械の消耗を極力避けるため、ミシンの回転数を最低の1,100rpmに設定して使っています。
それでも余裕で2,000本弱は8時間で作れる能力を持っています。
ロボットってすごいですよね~。

せっかくスイムキャップについてblogを書くので、もう少し深掘りして、スイムキャップの市場を考察してみましょう。
国内に流通する衣料品の97%以上は海外製であり、水泳帽子もその例に漏れずほとんとが海外製ないわけですが、残念ながら水泳帽子の日本における年間流通量という統計データはありません。
しかしながら、次のようなデータがあるので紹介します。

競技用については、(公財)日本水泳連盟が現在競泳人口が約20万人であるとデータを公表しています。
この競技者は1年に何回スイムキャップを買い替えるのかというと…。
2回は買い替えているはず(希望的観測)!

次に、小中学生用については2018年の総務省社会生活統計指標というデータ元に算出してみます。

小学生中学生
公立児童数625万人298万人
プール設置率86.7%73.0%
水泳人口541.9万人217.5万人

このデータから小中学生の水泳人口は約759.4万人と推測できます。
2023年の今年では、少子化が進んでいるので小中学生の水泳帽子の700万人は切っているようなきがしますが、まだまだ650万人はいるのではないでしょうか。
スイムキャップ自体が低単価商品なので、海外工場で生産して、保税倉庫に入れて通関して船に乗せて、また日本で通関してデリバリーセンターに入れて、そこから配送していることを考えると、実は日本の縫製工場で生産するのと、あまりコストが変わらないのかもしれませんね。

ということで、弊社では今日も水泳帽子を4000枚以上を生産できるように目指してがんばります!

以上、スイムキャップの生産を得意とする日本の縫製工場からのblogでした!

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