フラットシーマーの歴史【 flatseamer history】

フラットシーマーの整備, フラットシーマーの縫製依頼について, ミシン整備

フラットシーマーについて考えることがあり、某技術者に尋ねてみたら、貴重だなと思ったので備忘録。
ちなみに、フラットシーマーとは…
機体が非常に高額なこともあるが、生地の特性(伸びる、硬い、厚い、すべる等)に合わせて整備調整するのが困難を極めるため、通常は縫製工場に1台あるかどうかで、その調整はメーカーの技術者に依頼するという、モンスター・ミシンです。

なぜ調整が難しいかというと…単純にパーツの多さが起因すると思います。
アメリカのサイトで昔のユニオン製フラットシーマーのパーツリストを見つけたのでご紹介します。
表紙
よく見る工業用ミシンの2倍はパーツがるのでは?フラットシーマーの上部は実際に解難易度は高い。
フラットシーマーの下部分は、手順を追えば分解はさほど難しくない。
これもフラットシーマーの下部分。こうみると開発当初から現代まで形が変わっていないことが分かる。

フラットシーマーの古いパーツリストを見て思ったことは、開発された当初から現代まで、ほぼ進化していないことがわかる。開発者に生み出されていたときに、すでに完成していたのである。
つまりバイオリンと同じ。
「オギャー」と生まれた赤ちゃんが、すでに大人であった、という通常ではありえない工業製品である。

さてさて、前置きが長くなりましたが、歴史を端的に記します。
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1960年代に米国ユニオン社が開発。
年代不明だが、日本代理店をペガサスが、続いてヤマトミシンとなる。

その後、両社がほぼ同時期に模倣品を生産開始。JUKIが最も後発。

なお現在日本でしか生産されていない貴重なミシン。

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このフラットシーマーにこそ、縫製工場としての生き残りの活路があるのでは??

ということで、弊社には現在12台のフラットシーマーがあり、様々なアイテムを生産しています。
押さえだけでも、片切、両切り、段違いがあり、機種はヤマトミシンとユニオンがあります。

ロマンを感じます。

弊社では自社で整備調整ができる技術を有している全国でも稀有な縫製工場であり、とりあえずどんな生地でも縫えると思っています。
それではまた。

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