千鳥ミシンの神様こと河合さん現る

ミシン整備, 千鳥ミシン

U457の針棒クランクロッド。実はこの部品には秘密があるのです…

みなさん、こんにちは。課長の井上です。

今週は千鳥ミシンの神様こと河合さんに来社していただき、様々な技術指導をしていただきました。

河合さんについてはコチラ→河合さんについて

今回の指導項目は針棒の縦のガタの原因のである、針棒クランクロッドのベアリングの交換でした。

交換作業はこんな感じです。


ここまでばらせるので油漏れの対策もできるし、一石三鳥以上の効果があり、目飛びに関して言うと4点千鳥なんかには劇的な効果があると思われます。

河合さんから技術指導を受けていて楽しみなのは、千鳥ミシンの歴史や、部品ひとつひとつの特徴、技術者としてのテクニックを教えてもらえるところ。

それでは、針棒クランクロッドにまつわる興味深い話があるので紹介したいと思います。

実はこの部品には「ある加工(ナイショ)」がされており、非常に硬い部品となっています。

加工を請け負っていた会社はゼロ戦を手がけていた某社。

この千鳥ミシンが組み立てられていた当時、「ある加工」は航空機とこの部品にしか使われていなかったそうです。

このように千鳥ミシンは、はるか先を見据えた耐用年数を考慮して作られているため、簡単な消耗部品を交換するだけで、すぐに現役に復帰できるそうです。

これを裏付けするように、弊社には30年前の千鳥ミシンが今も第一線で活躍しています。

<2012年6月9日>
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