フラットシーマーの整備とベビー服の縫製【動画】

フラットシーマーの整備, ミシン整備

今日はフラットシーマーの整備についてです。
これってけっこう知られていないことですが、フラットシーマーはミシンの回転数の上限が3,000rpm/minと決まっていいます。
これより回転数を上げられないかというと、あげられますが、目調子が悪くなったり、生地が綺麗に進まなかったりと、良くない症状が続いて、最終的には、ガタがきて整備が必要になります。

現在美泉では、スイムキャップを縫うフラットシーマーが5台稼働しており、予備の1台を含めると6台をスイムキャップの生産にあてています。
このスイムキャップの生産用に使うとなると、常にMAX3,000回転(上の動画はベビー服用なので2,700回転)で8時間動くので、どこかしらフラットシーマーに不具合が出てきます。
フラットシーマー自体は同じように見えても、実は個体差があり、整備が頻繁に必要な個体もあれば、逆もあります。

その理由としては、普通のミシンより部品点数が多いことが考えられます。
もちろんフラットシーマーの製造工程で、部品を組み立てていくときには、部品の取り付け角度などが細かく決まっているのですが、部品点数が多いと、0.1mm単位、0.1度単位のずれが積り重なっていくことで、個体差がでるのでしょう。

いま弊社は生産のピークなので、フラットシーマーが動かないと翌日の生産に大きな影響を与えます。
そのため、フラットシーマーの不具合は、翌日朝までになんとか修理しなければなりません。
ということで1月26日(日)の夜中に整備しました。

自分で言うのもなんですが、寒い夜中に整備するなんて、縫製工場のオヤジの雰囲気が出ていい感じです。

2時間ほどで整備完了です。
スイムキャップの生地はパワーネットという生地で、メッシュ状に穴があるので、綺麗な縫い目を出すのが難しい生地なんです。
翌日の27日㈪に生産ラインが綺麗に稼働しているのを見て、少しの達成感に浸っていたら、なんとベビー服のフラットシーマーでも不具合が発生してしましました。
いままで整備するのが嫌で、いろんな所を微調整することでだましながら使っていましたが、ついに、本格的にダメになって目飛びするようになったのです。
というこで、19時から整備をスタート。


まずは分解をしていきます。


ばらす前に、ルーパーのタイミングを確認することが、整備に活きてきます。


全ての部品を組む前に、動作確認します。
いい感じの縫い目です。
これだけ縫えるとOKです。
スイムキャップと違い、こちらは2700回転がちょうど良い具合になるように調整しています。
ということで、これを実際に稼働しているのが、このblogの最初に紹介している動画です。
ぜひご覧ください。

それではまた!

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