フラットシーマーのルーパー再利用

フラットシーマーの整備, ミシン整備

みなさん、こんにちは。
美泉の井上です。
忙しさにかまけて、2月のblog更新を忘れてしまいました。

突然ですが、ルーパーという部品をご存知でしょうか?

1985年に日清焼そばU.F.O.のCMに起用された、ピンク色の可愛らしい魚類。

これは、ウーパールーパー。

ですが、

扁平縫いミシンには必要不可欠の部品の名称をルーパーといいます。
フラットシーマーや、2本針3本針と呼ばれている縫い方で、下糸を針糸に絡ませる重要な役割を持つ部品です。

このルーパーなるものは、はっきり言って消耗品です。
おおよその値段は1万円前後という、小さなくせに高価な部品です。

消耗品なので、正しくミシンが調整できていればもちろん長持ちします。
それに消耗品だからこそ、どこの工場も再利用できるように研究をしていると思います。

先日フラットシーマーの調子がでないので、ルーパーを外してみると、なんとビックリ!

ルーパー先端の内側が摩耗しているではないですか!!!
通常はこのような削れ方はしません。

ではなぜ、このような削れ方をしているかというと…
荒々しい調整をしてたからです(笑)

シーマーの調子が悪くてもミシンを止めて修理ができない状況という場合に、ルーパーを0.5mmほど引っ張り、タイミングを遅らせるという荒療治が存在します。
シーマーにかなり精通してないとできない裏ワザです。

この効果は非常に良い方向に結果が出る場合と、そうでない場合がはっきりと別れます。
そして非常に良い結果が出ても、効果が持続することはなく、数日でボロが出ます。

このルーパーが付いていたシーマーはその荒療治をしていたのですが、なぜか3週間ほど効果が持続し、調子が悪くなった時には、写真のようにルーパーがボロボロになっていました。

このようにルーパーの内側が深く摩耗していると、もう使えません。
再利用するために研ぎ直しても、二度と使うことは出来ません。

という事は分かっているのに、今回なぜか再利用に挑戦してしまいました。
結果は散々なもので3時間ほど粘っても、まったく調子を出すことができませんでした。
やはりダメなものは、ダメなんですね〜。

次は潔く見切りをつけたいと思います(笑)

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